板橋区民、あらビックリする。〜ヤマト糊よ、永遠に。〜(発掘追加情報アリ)
造血幹細胞は赤血球や白血球のもとになる細胞で、白血病をはじめ血液疾患の治療に重要な役割を果たす。通常、造血幹細胞を増殖させる培養液にはウシの血清成分などが使われているが、非常に高価であることが治療や研究においてネックだった。それが今回、安価に入手できる液体のりが培養液に使える可能性が示されたのだ。発表では「白血病を含む血液疾患への次世代幹細胞治療の道を開く」だけでなく、「幹細胞治療へのコスト削減にも大いに貢献する」ことが期待されると結論づけている。今後はヒトの造血幹細胞への応用に向けたさらなる研究が見込まれている。
白血病は身近な病気で、板橋区民の周りでもこの病気に罹った方は何人かいる。来年の東京オリンピックで活躍が期待されている、水泳の池江璃花子選手がこの病気を患い現在闘病中であり、そのことも、このニュースが大々的に報道された原因だろう。
ニュースで取り上げられた”液体のり”の代表商品として紹介されたのが、「アラビックヤマト」で、全国どこでも目にすることができる商品である。製造しているのは「ヤマト株式会社」で、当ブログでも何度か記事にしましたが、この会社と工場はかつて我が故郷、徳丸に存在していた。東武練馬中央病院の北方、徳丸通り沿いにあった工場はすでに無く、マンションへ建て替ってしまったが、アラビックヤマトが開発された1975年には、まだ工場は徳丸にあった。
板橋区民は、この工場が閉鎖された際、隣接の社長宅の敷地にあった創業者の胸像の裏に刻まれた銘文を書き写していた。
「長谷川武雄社長は、明治36年10月29日北海道八雲町に生まれ、昭和3年3月3日、志を抱いて上京、本所区平川橋に於て莫大小製造卸合名会社長谷川惎商店を開業し、業務の拡張と共に店舗を東両国に移す。昭和16年5月1日ヤマト糊の製造に努めた。偶々第二次世界大戦遭い、当時の情勢は事業を縮小するのを止なき至らしめたが機を看るに敏なる氏はここ徳丸町に食品加工業東洋食品工業株式会社を興し時の需要に対応した。終戦後、我国の事務用糊の外国品に劣れるを憂い特許製法を発明し、これが研究に専念し、研鑽5年、昭和25年ついに製糊法の天革新ともいえる、冷糊法による事務用糊の特許製法を発明し、斯界に冠たる優秀品を発売、ヤマト糊の赫々たる名声に全国に普く拡りかくて確固たる販路を拓くに至った。その敏わくて明察による幾多の功績は常に吾々を感激せしめよき先達として敬慕しヤマト糊創立60周年を記念し吾等一同相図りここに肖像を建てて之を顕彰する。 昭和34年11月10日」
注)莫大小=メリヤス 隅田地域で盛んであった産業で、壁紙を接着する際にでんぷん系の接着材を使用した。徳丸に移った時は食品加工の会社であったが、これは、戦時中、糊の原料が手に入らず、糊の製造技術を生かして乾燥野菜などを作り、海軍に納入していた。
今回のことで、ヤマト株式会社は「一部報道について」と題して自社H.P.に以下のコメントを発表した。
「昨日(5月30日)から一部報道機関において話題となっている弊社液体のり『アラビックヤマト』におきまして、東京大学を中心とした研究チームは通常の販売経路において液体のり『アラビックヤマト』を購入、研究素材として使用され、画期的な研究結果を出されました。液体のりの使用目的と異なる使用方法ではありますが、最先端医療技術に関与して、病気に苦しんでおられる方を含め社会貢献の一助となれる事は社員一同大変喜ばしい限りであります。」と製造会社として喜びを表した。
同社は「愛され続けている『アラビックヤマト』を今後ともどうぞよろしくお願いいたします」としている。
さて、先月のこと、”遺跡発掘最新情報”として、成増5丁目のマンション建設現場から、奈良から平安時代にかけてと思われる横穴墓が発見された話をUPした。近隣の和光市や北区からはすでに同時期の横穴墓は見つかっており、板橋区では今回が初めての発見だった。墓には人骨が残っていたとのことで続報を待っていたが、もう少し詳しい情報を得た。今回見つかった墓は、崖をくり抜いた横穴式で、床面には石が敷き詰められていた。この石の上に遺骸が置かれたために、人骨が現在まで残ったらしい。墓は何度か再利用され、先に埋葬して人骨化した遺骸を脇に寄せ、新たに遺骸を安置したそうで、脇には2〜3体分の人骨が重なっていた。見つかった墓は2つあり、そのうちの一つには志木あたりで見つかる凝灰岩を利用した”仕切り”がされていた。この方式は古墳時代によく見られた形式らしい。残念ながら土器片や金属片などの遺品は発見されなかったので、詳しい年代は不明とのこと。しかし、今後、発見された人骨が詳しく分析されれば、特定ができるかもしれない。いずれ出るであろう報告書を楽しみに待ちたい。
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