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板橋区民、2017年夏の所感を述べる。

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 蒸し暑い。いやムシ熱い。。


先週まで、練馬区の本丸、練馬区役所のロビーにて戦争に関するパネル展示が催されていた。

区役所入り口には練馬区独立70周年を祝う記念旗が翻り、旧宗主国の板橋区民としてはあまり面白くはないが、歴史を伝える意義のある催しに協力することはやぶさかではない。

一般に役所主催で行うこうした催しでは必ずアンケート調査を求められるが、見学をしてくださった練馬区民の方々の反応も良いようで、貸し出しをした甲斐はあった。

練馬区にはあまり戦時中を伝える写真が残っておらず、掲示された写真の1/3くらいが他地区の写真であったのが残念だけれど、これは写真の宿命で、高度成長期以前では、写真は基本的には”記念”として撮影されるのが普通であり、出征する個人の写真は割と残っているのだが、特に戦時中は統制もあり、また監視社会であったので、戦争の現場を写した写真は極端に少なくなるのである。

防空演習や学童疎開の写真も、”地域で頑張ってます”、”こんなに元気にやってます”、との意味合いを持たせた宣伝写真として撮られるので、当時の空気を知らない時代の人間にとって、戦争の逼迫さを感じさせる写真にはなっていないのが残念である。

それゆえ、成増飛行場で撮影された写真は、貴重な記録となっていると思う。ちょっと残念だったのは、昔から練馬区が使用している、マニア的には疑念を感じる写真が2点、今年も展示されていたことだ。1点は着物を着た少女たちが搭乗員へ花束を渡している写真、もう1点は終戦後に撮影された三式戦の残骸がころがっている写真である。

花束の写真は、おそらく特攻隊員に手渡しているシーンで、軍の報道班か新聞社がオフィシャルで撮影していることは間違いない。花束を受け取っているのは、47戦隊員ではないことは間違いなく、だとすると振武隊が考えられるが、成増飛行場は単に訓練基地であり、こんな特攻出撃直前のようなセレモニーを行うシチュエーションがあったとは思えない。それに、花束は4名に贈られているが、振武隊ならば6名もしくは12名でなければおかしい。

もう1点の写真は何度も当ブログで指摘してきたが、成増ではなく、調布飛行場で撮影された可能性が非常に高い。まあ、あまり興味のない人にはどうでもよいことで、なんでそこまで絡むのだろうか、ストーカーか、と思われることだろうが、こちらとしては、「成増飛行場」として紹介されていることに違和感を受けるだけで、写真自体を毀損しているわけではない。


いつも夏になると、テレビでは戦争をテーマとした特集を放映することが多かったが、ここ数年、とうとう民放では戦争関連のドラマなどが作られなくなってしまった。せいぜいが”池上解説”的な番組か報道番組でとりあげられるだけだ。最後に観たのは伊藤淳史くんが主演した硫黄島の郵便のドラマだったかなあ、それも結構前だったような気がする。

ニュース報道系では多少特集されるけれど、金と時間がかかるドラマは、もう採算が取れないんだろう。戦争を伝えることの大切さはわかっているけれど、現実的には多くの人に見てもらえる視聴の需要がなく、赤字でも作るという制作側の気概も認められない時代になったということだ。昭和は遠くになりにけり、である。。

しかしである、嘆いてばかりでもない。公共放送NHKはけっこう頑張っているのではないかと思う。特に20日放映された「戦後ゼロ年 東京ブラックホール」では、「板橋事件」が取り上げられたり、近年公開解禁されたCIA機密文章の紹介で、極東にあったCIAのことにチラッと触れたりしていた。ただ、それらには共産主義との軋轢がからんでいることにもっと突っ込んでほしかったけれども。

他にもインパール作戦とか731部隊とか樺太地上戦や原爆などを取り上げていたが、期待をしていた「本土空襲 全記録」、これは地上波とBSで編集を変えて放送され、最近発掘された新映像公開!などと煽っていたけれど、概視感を持ってしまった。

期待のあまり、つい文句を書いてしまったけれど、東京空襲について知らない層に向けては、とても良い番組だったと思う。特に、東京空襲の攻撃目標の中心だった三鷹の中島飛行機エンジン工場爆撃についての作りが良かった。
ただ、新たに発掘された資料や映像も、これまで伝えられていたことの事実を補強したり再確認したりするものであり、新たな驚きと衝撃をもたらすほどのものではなかったなあという贅沢な感想に過ぎない。

BSの本土空襲では、あの鬼畜ルメイ将軍の孫が初めて日本のテレビのインタビューに応じたとの触れ込みだったけれど、想像通り、「祖父は自分の任務を誠実に果たしただけ。」とのコメントだけであった。1978年放映のNHKスペシャル「東京大空襲」をリアルで観ていたが、その時、番組では、存命であった老いたルメイへの突撃インタビューを敢行し、その不機嫌で傲岸な態度や、日本政府から貰った勲章を見せびらかす様は、今でもはっきり覚えている。

戦争のことは、伝統芸能と同じで、あきることなく根気よく繰り返し伝えていかなければいけないと思う。NHKには頑張っていただきたい。


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