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そうだ、超ひさしぶりに兎月園の写真を追加しよう。

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 長らくごぶさたをいたしておりました。ただただ忙しさにかまけ更新をさぼっておりました。新年度もとっくに始まっているのに‥。潜伏中もたくさんのアクセスをいただき、恐縮しております。少しずつではありますが、新ネタをUPしてまいります‥

最近、1枚の絵はがきを入手した。たぶん、昭和10年前後に発行されたものだろう。そこには「兎月園運動場ノ一部」とキャプションが入っている。「兎月園」は現在の練馬区旭町3丁目一帯に存在した、高級遊園地だ。過去に解説をしているが、おさらいのために多少整理して再掲する。

「兎月園は、大正10年、台東区根岸の住人で、貿易商だった花岡知爾(ともちか)氏が、現在の旭町3丁目にある妙安寺の寺領1万坪を借りて区画し、「成増農園」という貸農場を始めたことが、その出発点であったという。主に華族へ会員制で貸し出したり、そこで収穫された野菜を直送したりしていた。この地を選んだのは、東武鉄道社長・根津嘉一郎からの「成増周辺を発展させたい」という要請によるものらしい。(東武鉄道は、前年に東上鉄道を買収して傘下に納めていたので、その影響もある。)この貸農園の企画は当たり、華族達がお供を連れたり家族連れで行楽を兼ねてやって来るようになった。そして、大正12年9月の関東大震災により東京市内では一時食料不足となり、さらに利用客が増す。利用客がふえれば、休息したり、食事を取ったりする場所が求められ、茶店が作られた。そして、茶店の規模がふくらみ料亭へと発展し、庭も整備され「兎月園」の原型となった。大正15年2月発行の地図では「兎月園」と「成増農園」が隣接して併記されているので、この頃にはすでに営業していたと思われる。開園当時、会員以外の人は入園料が必要だったが、有料の娯楽施設ができるにつれ、無料化された。最盛期の園内の施設には、茶店や料亭のほか、浴場、小動物園、映画館、運動場、テニスコート、花園があり、中央部には、現在の光が公園北交番付近を水源とした、お玉が池から流れ込んで出来た池があり、ボート遊びや屋形舟を浮かべての遊興も行われた。入り口は二ヶ所で、正門左手には長屋門があった。長屋門は勝海舟邸の門を移築したものである。(現在は、石神井の三宝寺にある。)料亭の本館には宴会場があり、和室にシャンデリアという和洋折衷の洋式で、結婚式場としても使われた。園内には数寄屋造りの離れ家が点在し、それぞれ梅、桔梗、萩、竹、紅葉などの名がつけられ、客が本館と行き来する時には担ぎ駕篭に乗せて移動をしたのだそうだ。
池の西側には露天の岩風呂を備えた大きな浴場があり、「兎月園大滝」と名付けられた落差5メートルの滝を作り、露天風呂から眺められるようにした。小動物園には猿(近隣の人が山でつかまえてきて寄贈したらしい。)や熊の檻があり、兎は放し飼いされていた。ポニーも飼っていて、子供達が乗馬を楽しむことができたのだとか。運動場では、ボクシングの興行や相撲の巡業も招致され、自転車競技も行われていたらしい。中でも人気があったのは弁士の付いた活動写真館で、地元民も足を運んだのだそうだ。映画館は、最初、長屋門近くにあったが焼失し、後に正門北側にあった大鷲神社近くに再建された。」

以上が「兎月園」のあらましです。ここで、入手した絵はがきを見てみよう。起伏のある台地一面に広がる大根畑(葉っぱの形状からそう思われる)の奥で、たくさんの人々が運動場を取り巻いている姿がある。(虫眼鏡で拡大しても、なにが行なわれているかまでは確認出来ない。)見物人は着物姿や股引き姿が多くみられる。その後ろ側には、この地方特有の高木の林が連なっている。おそらく、江戸時代以来の手つかずの林だろう。注目すべきは、中央やや右よりの電柱が立っている?と思われる道に、一見雑草が生い茂っているようにみえるが、拡大してみると夥しい数の自転車が止められていることがわかる。当時、自転車は今よりも相当高価な物であり、金持ちか商売人くらいしか所持してないのかと思っていたけど、それは勘違いだったのか‥しかも、乗り捨て状態で、まるで今の東上線の駅前放置自転車を思わせるほどだ。盗まれる心配はしなかったのだろうか??それとも、昔から日本人は伝統的にモラルのある民族だったのかと誇りに思って良いのであろうか。残念ながらこの写真や空中写真(大戦末期、米軍大型爆撃機B-29が偵察用に撮影したもの)からはここが現在のどの場所にあたるのかわからないけど、運動場のあたりは畑地を潰したか雑木林を開墾して造成したのだろう。でも、今もこの旭町3丁目あたりは土地に起伏があり、なんとなくこの写真の感じが想像出来ますね。

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